私はないのだけれど、きっとこういう映画を見ると、アメリカの高校生って芸達者と思ってしまうのだろうなぁと思う。
実際、チアーズ!とか、セイブ・ザ・ラストダンスとか見て、アメリカの高校生ってスゲーなぁなんて思ったし。
ニューヨーク生活が長くなるにつれ、そんなわけない事には気付いたけれど、今回、高校のミュージカルのお仕事をして、現実を目の当たりにすると、上手い・下手以前の問題にも直面した。
今回私が関わっている学校は、ニューヨークにいくつかある、演劇に特化した高校ではなく、単なるお金持ちの子息が通う私立中・高校。
なので、学生達は、とりわけ演技が旨いわけでも、なんでもない。
音が外れる、台詞を覚えていない、挙句の果てに「この先どうするんだっけ?」と演出家を見るというのは、まぁ、ご愛嬌。
映画ならこういうシーンは真ん中あたりでコミカルに挿入されるが現実は「明日、初日だよね…。」という状態なのもまぁ良しとしよう。
問題なのは、殆んどの生徒達が、
"Whatever"
「どうでもいいじゃん」という態度な事。
お手洗いでは、「緊張するぅ。」なんて会話はなく、「だいたい、ミュージカルなんて私達には無理なのよ。」なんて愚痴っている。映画のクライマックスにあるような、生徒同士のケンカとか葛藤なんて様子も見られない。
2,3人除いて、殆んどが"Whatever"
それでも本番になると魔物が取り付いたかのように豹変するのが舞台というもの。多少の期待をこめて初日を見てみた。
で、結果はどうかというと。。。やっぱり映画のようにはいきませんな。どうも、エネルギーが足りない。舞台が楽しいという様子を見せた子は2,3人だけ。
殆んどが、緊張して力が出ていないというよりも、「ここで台詞言って、ここで歌って、ここで踊っていればいいいんでしょ。」という調子。
すっかり映画の一ジャンルとして定着しているアメリカ学園映画・ドラマ。背景までしっかり楽しむ為ハイスクールU.S.A.という本まで出版されているけれど、現実はドラマ程熱くない。
普段の彼らを見ていると、満ち足りている様子はなく、何かに飢え、エネルギーの発散場所を探しているように見える。
自分の演技クラスでの経験を思うと、芝居という手段で、別者に成りすましながら、自分の殻を破り熱くなるチャンスがそこにあるのに、もったいない。
一応、今日、観客の注目を浴びた子を、ヤキモチを焼いた目で見つめている子が数名いたから、明日はもうちょっと力強くなるのかな。筋書きのあるドラマなら、これは、クライマックス前に起るのだけれどもね。初日は殆んど"Whatever" で終わってしまった。
ま、筋書き通りに行かないから、現実は面白いともいえるのかな。
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