『ベンジャミン・バトン』のお母さん:アカデミー賞

category:芝居・映画の事など
tag:アカデミー賞 映画感想

アカデミー賞が発表された。

ゴールデン・グローブ賞と同じく、『Slumdog Millionaire スラムドッグ$ミリオネア』が作品賞・監督賞を受賞。益々見たくなってきた。

ノミネート作品で見たのは『ベンジャミン・バトン 数奇な運命』と、『Vicky Cristina Barcelona それでも恋するバルセロナ』。奇しくも、両者とも助演女優賞ノミネートされている。

『Vicky Cristina Barcelona それでも恋するバルセロナ』のベネロペは、久々に、「お、やっぱりこの人は可愛いだけではないのね。」と思わせたけれど、私が一番気になっていたのは、ゴールデングローブ賞でノミネートされていなかった『ベンジャミン・バトン 数奇な運命』のお母さん役、タラジ・P・ヘンソン。

実は、ベンジャミン・バトン 数奇な運命』を見た時、一番惹かれたのがこの役者さんだった。
信心深くて、教養はないけれど懐が深く、ありのままのベンジャミンをいつも受け入れている、クイニー という役どころを、さりげなく、何気なく彼女は演じていて、これは、助演女優賞ものと密かに思っていた。

去年は忙しくて他に映画を全然見ていなかったので、彼女が受賞しなければ「おかしいい」とまで強くは言えないけれど、ゴールデン・グローブにノミネートされなかったのは、「おかしい」と思ったのだ。

まして、ブラピがノミネートされているが、「演技の範囲ってなんだろう?」と疑問に思っていたので、余計納得しなかったのかもしれない。

ここからちょっとネタバレ有り。

ニューヨークの映画館で『ベンジャミン・バトン 数奇な運命』を見た時は、彼女が出てくる度に、ちょっとした笑いが起きた。「いるいる、こういうお母さん」と同調を買っているのだが、タラジ・P・ヘンソン演じるクイニーという役、実はすごく天使のような聖母のような人だと思う。

まず、捨て子を拾うという行為もすごいし、段々と若返っていく姿を当たり前のように受け入れている。それが出来る背景には、「神」への信仰心があるのだけれど、「試練」という受け止め方ではなく、「神様がお作りになったものに悪いものがあるはずが無い。」という受け止め方。

信仰に凝り固まっているわけではなく、愛嬌があり、人間味に溢れる部分が多々あるキャラクター。「カアチャン」とか「オカアチャン」という呼び方がピッタリ収まる感じ。


なんとも味があり、奥深い性格を、さらりと演じるって、実は並大抵の事ではない。風格があり、威厳に満ちたオッカァと違い、あくまで脇の存在である。それでも、「この役が無かったら、この映画の価値は半減する。」とも言える重要な役なのだから。

そういう役どころを演じた彼女もすごいと思うけれど、そういう「お母さん像」を上手く描き出す脚本家の力もすごいと思う。


『ベンジャミン・ボタン 数奇な運命』の脚本家は、フォレスト・ガンプ 一期一会を書いたEric Roth氏。そういえば、フォレスト・ガンプも、お母さんが、いい味を出している。

"Life is like a box of chocolates. You never know what you're gonna get."
「人生はチョコレート箱のようなもの。開けてみるまで何が入っているかわからない」

なんだか、Eric Roth氏の母像が見えてくる感じ。


お母さんが主役ではない映画だけれど「お母さん」無しには語れない映画。世の「母」の存在を表しているように思ったのであった。


おまけ
母についてのブログ記事
足を洗わせた母の力
お袋とカァチャンとお母さん

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2009年02月23日

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