サブウェイ123

category:芝居・映画の事など
tag:映画感想

何でもアリなニューヨーク。「街中で銃撃戦が起ったら」とか「地下鉄ハイジャックなんて事が起ったら」なんて考えていたら生活できないから、当然そんな事考えもしないけれど、あり得そうだから怖い。

サブウェイ123(原題:The Taking of Pelham 123)もそういう意味ではリアリティがある話なのだけれど、映画自体はエンターテイメント性を追求しきってスピード感溢れる出来になっている。

ドキドキ感があって充分楽しめるのだけれど、それ以上何か心にジンと残るような何かがあるかというと、そういうものは無い。

「琴線に触れる」ようなモノをこういう映画に求めてはいけないのだろうけれど、役者陣も良いし、夫々のキャラクターに「人間」としての深みの片鱗を見るだけにちょっともったいない感が残るような、そんな映画であった。
この映画は1974年の『サブウェイ・パニック』をトニー・スコット監督がリメイクしたサスペンス・アクション映画。武装グループのリーダー、ライダーを演じるジョン・トラヴォルタと、彼との交渉役を務める地下鉄職員ガーバー役のデンゼル・ワシントンのやり取りを軸に話が展開する。

地下鉄を乗っ取ったライダーは、人質19名の命と引き換えに、たった一時間で1,000万ドルを市長に用意させるよう要求してくる。恐らく映画と同時進行に1時間だったのだろうか。それはとっても短い時間だった。


ごく普通の地下鉄職員役のデンゼル・ワシントンと、ジョン・トラヴォルタの演じる傲慢で怒りに満ちた犯人のやり取りは、ニューヨークという街を作り上げる人物達を彷彿される、とても絶妙なもの。

役作りのためだろうか、少し太った感のあるデンゼル・ワシントンは、「ああ、こういうオジサンいるなぁ。」と感じさせるし、全編を通じて「一般市民がある日突然ヒーローになってしまった。」という感じを通している。

ジョン・トラヴォルタの演じる犯人像は徐々に浮かびあがってくるのだけれど、初めから「単なるチンピラ」とは違う雰囲気をかもし出している。段々と浮かび上がる犯人の真相に「あぁ、そういうタイプってこういう事するかも。」という納得がいってしまうのだ。

ある意味、彼のようなタイプは「人」と仕事をしているのではなく、「人を人とも思わない。命なんて関係ない。」部分があっても不思議ではない。そういうイメージをここ数年ニュースでも見続けてきている。


ニューヨーク市長役のジェームズ・ギャンドルフィーニは、元市長のジュリアーニを彷彿させながらも「俺は奴じゃない。大統領選に出る気もないし、もう政治の世界なんてヤダ」という二流政治家ぶりを上手く出しているし、ニューヨーク警察の人質交渉人役のジョン・タトゥーロも、辣腕の交渉人というよりは、どこか「お父さん」的なニオイを感じる「職員」的な雰囲気を持っている。

強面なのにどこか情けない役がはまるルイス・ガスマンも、武装ハイジャック集団の一員ながら「ギャング」的な雰囲気よりも「元地下鉄職員」的一般市民性がにじみ出ている。


こんな風に、キャラクターの深遠を感じさせながらも、映像そのものは「スピード感」の追求に終始していて、どうも落ち着かなかった。どこかで「もうちょっとじっくり彼らを見たい。」という気持ちに駆られるような。

最初にも言ったけれど、こういうサスペンス・アクションに「人間性」とかそういうものを見ようとするのは間違っているのかも知れない。でも「ハラハラ・ドキドキ」しながらも「ジンとくる」映画こそ、映画の醍醐味のようにも思うのだが、どうだろう。


ここからネタバレあり

ところで、地下鉄をハイジャックしたところで、どうやって逃げるの?と思う人多いと思う。

実は私は映画を観る前から何となく予測がついていた。

と言うのも私のお気に入りのサイトwww.nycsubway.orgの中のAbandoned Stations というページで、今は使われていない地下鉄の駅の写真を見たことがあったからだ。

なので、地下鉄の行き先は1つとは限らないという事は知っていたわけである。

ところで、このサイト古き良き時代的な写真や絵など色々とあって見ていると楽しい。今回の脱出劇で使われた場所も乗っている。どこかというのは、秘密にしておくけれど。




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2009年09月18日

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