国民皆保険制度のある日本やヨーロッパと違い、アメリカでは高齢者や低所得者を除きほとんど公的医療保険がない。保険を持っていない人は4000万人を超えるといわれている。
そんな状態じゃ良くないから国の保険を作りましょうというのが、オバマ大統領の提案なのだが、それに対して大反対している人達がいる。ある意味理解しがたいその喧々諤々をとっても皮肉に描いた動画を友達が教えてくれた。
ビジネスマン風の人が
"What I really love is never knowing how much my insurance plan's gonna cost! Or who's gonna cover even, you know. It really keeps me on my toes."
「保険料がいくらに跳ね上がるかもわからないし、カバーされるかもわからない。もう、注意を怠れないもんね」
ワクワクしながら言う。
おばあちゃんは、
"I'm 73 and I'm medicared. How dare the goverment come in and make younger people feel as secure as I do."
"I didn't live through World War II and New Deal and Civil Rights Movement just to see America starts to change all of a sudden."
「自分同様に若い人間が医療制度によって安心するなんて許せない。こんな CHANGE を見るために第二次世界大戦やニューディール政策、公民権運動を乗り越えてきたんじゃないわよ。」とお怒りのご様子。
お母さんの「我が家の2つのルール」
汚したら片付ける。
風邪をひいても年間上限保障金額は超えない事
"If you get sick, make sure your medical bill don't exceed on maximum annual insurance cap."
そして、保険屋は言う。
"Insurance industory is absolutely commited to keeping healthcare cost under control ― our control."
かなり皮肉の効いた面白い動画である。この動画に対しても改革反対派からコメントがあり、賛成派と喧々諤々している。それも中々面白い。
それにしても、皆保険のある国から見ると「何故反対なの?」と疑問に思う「国の保険なんていらない!」という現象。以前グラン・トリノ:愛すべき頑固オヤジでも話をしたけれど、アメリカには根強く「大きい政府を望まない」層がいる。その精神そのものは、実は私は好きだ。
だから、彼らが国が保険に介入する事に反対する「理屈」や「理想」は理解できる。できるけれども、実際民間に任せておいたら、結局他国と比べて格段に高い医療費と数多くの無保険者を作ってしまったのである。
そのシステムの現実は見るべきだと思うのだが、理想を掲げると人間は実態が見えなくなるらしい。
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